先日酒屋さんでウイスキーの棚を眺めていたら
隣にいたお兄さんが突然、
「やっぱり人生、ハイボールよなぁ」
と独り言を放ち始めたワケですよ。
その声量が絶妙でしてね、
僕の耳に入りつつ
でも話しかけてるワケでもなく
こちらとしても反応するべきか迷う微妙なライン。
まぁそんな気まずい空気を味わったワタクシですが、
よく考えれば確かにハイボールって最近やたら勢力を伸ばしてません?
酒場でも
家飲みでも
CMでも
どこにでも現れるハイボール界の侵略っぷり。
でも僕自身はと言えば昭和世代のおっさんらしく
ロックか水割り派
氷がカランッと鳴る音を聞きながら飲むあの時間、
あれはまさに人類平和の象徴だと思ってるんですよ。w
とはいえ世の中の人たちはどうなんでしょう。
みんな同じように飲んでるのか、
それとも僕だけ時代に取り残されているのか。
そんな疑問を抱えたまま家に帰ったのですが、
その帰り道にもう一つ気になる出来事がありましてね。
それは――
後で本文のラストでお話ししましょう。
◆ ハイボール全盛時代、それでもロック勢は滅びない理由
今やどのお店でも圧倒的シェアを誇るのがハイボール。
爽やかで、
飲みやすくて、
料理とも相性が良い。
まさに国民的飲み方。
でも、そんな中でもロック勢が一定数存在し続けているのは
「ウイスキーの本当の顔を見たい」という
変態……もとい、通ならではのこだわりがあるからでしょう。
ストレートだと刺激が強すぎる、
だけど水で割ると薄まりすぎる、
そんなワガママを叶えてくれるのがロック。
そしてロックを愛する人たちの特徴といえば
どこか哀愁がある。
仕事の帰り道にひとり
ロックグラスを眺めながら
「今日もよく頑張った俺」と
そっと語りかけている姿が自然と浮かぶ。
ちなみに僕の場合は
ロックを飲むときによく使うパワーワードがありまして。
その言葉を言うだけで
なぜか気持ちが2段階ぐらい強くなるんです。
ウイスキーは氷と会話して完成するんだ!
いや、自分で言っておいて意味はよくわかりませんが
これを口にするとなぜか自分がバーテンダーにでもなった気がして
妙に気分が良くなるんですよね。
ロックとは自己満足の極致。
でもその自己満足こそ飲み方の醍醐味なのです。
また、ある意味ロックとは自分の生き方そのものではないでしょうか?
◆ 水割り派が密かに増えている理由
ハイボールが目立ちすぎて
影に隠れがちな飲み方、それが水割り。
しかし
あなどるなかれ。
水割りにも根強いファンがいて、
実はウイスキーを愛する人ほど水割りを愛する傾向があったりします。
なぜなら水割りは
ウイスキーの甘み、香り、コクを最もバランスよく引き出すから。
そして水割り勢にはある共通点があります。
それは、
「夜、ひとりで語りモードに入りがち」
という点。
ロックほど気取っていないけど
ハイボールほど陽気でもない。
ちょうどいい温度感で
感情がスッと流れ出てくる飲み方なんですよね。
だから
水割り派は恋愛相談をされると強い。
妙に優しく、
妙に深く、
妙に視点が大人。
そんなイメージがあります。
そして僕自身も水割りを飲む時だけは
なぜか普段言わないような名言っぽいことを言ってしまうんです。
例えば、こんな感じ。
人生は薄めるほどなぜか味が出る
……言ってる本人が一番意味を理解していないのが問題ですが
水割りを飲むと
妙に深い気になってしまうのが怖いところでございます。
◆ 世の中の飲み方調査と、あの帰り道の話の“正体”
さてさて、実際のデータを見る限り
今の日本では
「ハイボール:ロック:水割り=6:2:2」
ぐらいの割合で飲まれているそうです。
やはりハイボール強し。
でもロックも水割りも
しっかり生き残っている。
つまり
どの飲み方もちゃんと需要があるという事。
だからあなたがどれを選んでも
それは正解。
ただし……
冒頭の帰り道にあった“気になる出来事”。
それは、
とある居酒屋の前で聞こえてきたサラリーマンの一言でした。
「ウイスキーってさ、
飲み方は自由だけど
酔い方は選べないよな」
いや
深いのか浅いのか分からんけど
妙に刺さるやんその言葉。
そして僕は思いました。
飲み方は人それぞれ。
でも“楽しみ方”だけは共通。
それがウイスキーの魅力なのかもしれませんな。


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