夢のコラボ

芸能人と冷凍チャーハンがコラボしてました。
スマホを開けば、ゲームキャラと歯磨き粉がコラボしてました。
スーパーに行けば「靴下×納豆」なるコーナーが出現してました。
・・・おい、どうした日本。

いやぁ、ここ最近の世の中、コラボブームが止まりませんな。

何でもかんでもコラボすればウケると思ってる節がありまして、
先日なんて喫茶店で「珈琲×占い」なるポスターを発見しました。

カフェラテを頼むと、泡に占い結果が浮かび上がるという代物。

面白そうだったので試してみた結果――

泡に浮かんでいたのは「凶」。

朝から地味にテンション下がるやつ。

しかも隣の人のカップには「大吉」って出てるもんだから、
コーヒータイムが一瞬で嫉妬タイムに変わりましたよ。

 

「コラボとは、企業が仕掛ける恋愛ドラマである。」

 

だって考えてみてくださいよ。
二つのブランドが出会い、惹かれ合い、
「私たち、期間限定で付き合うことにしました♡」って発表するんですよ。

最初はラブラブ。
限定グッズもバカ売れ。SNSもざわつく。

でも3ヶ月後――

お互いの世界観が合わず破局。
「コラボ終了のお知らせ」っていう離婚届が流れるんです。

・・・芸能界かっ!

ハッピーターン味ポテトチップス

▲ Calbee×ハッピーターン。塩気と甘さの恋愛コラボ、期間限定で交際中。

まぁ、それでも企業はその“付き合ってる期間”でしっかり稼ぐ。
僕ら消費者は、その恋愛ドラマを横目に「尊い…!」と財布を差し出すワケです。

 

「意外性こそ、恋とマーケティングのスパイス。」

 

最近は「え、なぜこの二人が?」みたいな組み合わせが多いですよね。

・お坊さん×エナジードリンク
・刑務所跡地×スイーツフェア
・プロレス団体×お受験塾

・・・もう何を混ぜても許される世界になってきました。

ただ、こういう意外性ってクセになるんですよ。

「ちょ、待てよ!」ってツッコミながらも、つい買っちゃう。
人間の脳って、“違和感”に弱いようにできてるんです。

僕も先日、「ラーメン×高級チョコ」のカップ麺を見つけて即購入。
結果、

ラーメンでもチョコでもない、
もはや“味覚の迷子”でした。

あの一口で、舌が現実逃避しましたね。

 

「すべてのコラボに、勝者と被害者がいる。」

 

うまくいけば爆売れ、
滑れば地獄。

SNSでは「誰が得するんだよ!」の嵐。
炎上商法を狙ったつもりが、本当に炎上。

僕が一番衝撃を受けたのは、
「納豆×ミントガム」の共同開発。

想像の時点でケンカしてるでしょ。

口に入れた瞬間、粘るのかスースーするのか脳が混乱する。
人類が触れてはいけない禁断の化学反応でした。

あれは確実に、企画会議で誰かが寝不足だったと思う。

 

「流行に乗るな、流れを見ろ。」

 

結局、どんなコラボも“目的”がブレた瞬間に終わります。

「話題作りのためだけのコラボ」は、一瞬の花火。

でも「理念が噛み合ったコラボ」は、
長期的にブランドの信用を育てる。

これは恋愛と同じ。
ノリだけで付き合うと早いけど、別れるのも早い。

つまり、
コラボに必要なのは“話題性”ではなく“相性”。

・・・と言いつつ、僕も昔、仲間と「カレー×トークライブ」という謎イベントを開催したんです。

「辛口トークとスパイスの融合です!」って。

結果――

机の上も、僕の舌も、地獄。

アンケートには「胃がムカつくけど面白かった」と書かれてました。
褒めてるのか貶してるのか、どっちだよ。

あれ以来、僕は「カレーとはもう組まない」と心に決めました。

 

「本当のコラボとは、混ぜることではなく“活かし合うこと”。」

 

焼き芋にチョコを乗せても、
ラーメンにチーズケーキを沈めても、
素材殺しになっちゃ意味がない。

大切なのは、互いの良さを引き立て合うこと。

・・・って言いながら、
僕はまたコンビニで「AI×プリン」の新商品を買ってました。

AIが作ったプリンってどんな味だろう、と興味本位で。

結果――

味が“無表情”でした。

なるほど、AIらしい。

そして思ったんです。

もしかして一番楽しんでいるのは、
この“コラボ祭り”を笑いながら眺めている僕ら消費者なんじゃないかと。

みんなが誰かと組んで話題を作ってる中で、
僕は今日もひとり、笑いながら記事を書いています。

・・・つまりこれが、

**「孤独×笑い」**の最強コラボってわけですな。

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